みなさん、こんにちは!忙しく過ごしていたら、あっという間に6月後半に突入しておりました!
あ〜!書きたい書きたい、と思いながらも、試験勉強などに追われておりました。
少し落ち着きましたので更新したいと思います^^
前回は、50代からの資産形成の全体像をお話ししました。
今回は、50代の方でいちばんご相談が多いテーマ、退職金とiDeCoの「受け取り方」について、お伝えしていきますね!
実は2026年から、この受け取り方の大切なルールが変わりました。
「どちらも関係ない」という方には読み飛ばしていただいてかまいませんが、退職金がある方、iDeCoに加入している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
知っているか知らないかで、手取りが大きく変わることがあるお話ですよ〜。

そもそも、なぜ受け取り方が重要なのか
みなさまは、退職金やiDeCoの一時金には、「退職所得控除」という、とても手厚い税の優遇があるのをご存知でしょうか。
長く働いた・積み立てたご褒美として、勤続年数や加入年数に応じた金額が、課税対象から差し引かれる仕組みなんです。
たとえば勤続30年であれば、退職所得控除は1,500万円。退職所得は「(退職金-控除額)×1/2」で計算されるため、退職金が控除額以下であれば計算結果がゼロになり、税金はまったくかかりません。
これほど手厚い控除が使える受け取り方は他にはなく、退職金とiDeCoは「税制上、最強クラスの受け取り方ができる制度」とも言われています。
問題は、この控除を二つの受け取り(退職金とiDeCo)で重複して使おうとしたとき、条件次第で調整が入るという点です。

「5年ルール」から「10年ルール」へ
これまで(2025年12月31日まで)は、「5年ルール」と呼ばれる仕組みがありました。iDeCoの一時金と退職金の受け取りが5年以上離れていれば、それぞれに退職所得控除を使えるというものです。
たとえば60歳でiDeCoを受け取り、65歳で退職金をもらう。間が5年空いているので、両方にしっかり控除が適用される。これがこれまでの「使える受け取り方」でした。
ところが2026年1月1日以降に受け取る分からは、この間隔が10年に延びました。
(国税庁・財務省「令和7年度税制改正の大綱」)
なんと、5年では足りなくなったのです。
先ほどの「60歳でiDeCo、65歳で退職金」というパターンは、間が5年しかないため、退職金への控除が調整されて課税が発生します。実際の試算では、このパターンで数十万円単位の税負担が生じることがあります。
「どちらを先に受け取るか」でも結果が変わる
実はもうひとつ、見落とされやすいポイントがあります。それは、受け取る順番なのです。
iDeCoを先に受け取ってから退職金を受け取る場合には「10年ルール」が適用されますが、退職金を先に受け取ってからiDeCoを受け取る場合には、別の調整ルール(こちらは19年)が従来から存在しています。
つまり、どちらを先にするかで適用されるルールが違い、結果として手取り額も変わります。
「iDeCoが先か、退職金が先か」「間を何年空けるか」 この二つの選択で、同じ金額の退職金・iDeCoでも、手取りに大きな差が出ることがあります。
では、どう考えればいいのか?
ここで少し立ち止まって考えてほしいことがあります。
受け取り方を考えるとき、「税金をいかに抑えるか」だけが正解ではありません!!
退職後すぐに住宅リフォームをしたい、子どもの結婚資金を援助したい、あるいは体が元気なうちに旅行を楽しみたい!
そうした「今の暮らしのために受け取りたい」という気持ちは、とても自然で大切なことですよね。
税負担が多少増えたとしても、使いたいタイミングで受け取ることに価値がある場合もあります。
大切なのは、「税金を抑えたいのか」「今お金を使いたいのか」「将来の安心を積み上げたいのか」
ご自身が何を優先するかを先に決めてから、受け取り方を選ぶことだと思います!
そのうえで、10年間隔を空けられる方のほうが少数派という現実を踏まえ、主な選択肢を3つお伝えしますね。

①一括(一時金)でそのまま受け取る
最もシンプルな方法です。iDeCoを一時金で受け取ります。
手続きが分かりやすく、まとまったお金をすぐに使える利点があります。
ただし、10年ルールの対象になるため、受け取り間隔が10年を切る場合は退職所得控除が調整され、税負担が発生することがあります。「多少税金がかかっても、今まとめて受け取りたい」という方には、この選択肢が合っている場合もあります。
②iDeCoを「年金形式」で受け取る
一時金ではなく分割の年金形式にすると、10年ルールの調整対象から外れます。
年金形式で受け取った場合は「公的年金等控除」が使える仕組みになっており、65歳以上であれば年間110万円までは所得税がかかりません。
「年金受取は損」と思い込んでいる方も多いのですが、実際には5年分の合計手取りで30万円以上多くなったケースもあります。ただし、公的年金との合計額によっては健康保険料や介護保険料が上がることもあるため、単純に「年金形式が得」とは一概には言えません。
ここが、相談しつつ、しっかり計算・計画した方がいい理由ですね^^
*iDeCoの給付には、「一時金(退職所得扱い)」「年金(雑所得扱い)」「一時金と年金の併用」の3通りがあります。年金形式は公的年金等控除が使えますが、公的年金等の受給額によっては課税が生じることもあるため、総合的なシミュレーションが必要です。運営管理機関によっては併用に対応していない場合もあります。
②一時金と年金の「併用」で分散させる
iDeCoを全額一時金にするのではなく、一部を一時金・残りを年金と分けて受け取る方法です。
課税のタイミングを複数年に分散でき、税負担を抑えやすくなります。
ただし、iDeCo運営管理機関によっては対応していない場合もあるので注意です!(運営管理機関に確認を)
どの方法が自分に合うかは、税負担だけでなく、退職後の生活費の見通し・使いたいタイミング・家族の状況など、お金以外の事情も含めて変わってきます。
「税金を最小化すること」より「自分の暮らしに合った受け取り方をすること」のほうが、長い目で見て満足度が高い場合もありますよね。
ちなみに。。。参考として、勤続35年・iDeCo加入20年の方が60歳でiDeCo800万円・65歳で退職金1,500万円を受け取るパターンでは、改正後に税額が約93万円発生する可能性があるという試算もあります。
大きな金額ですが、それでも「今受け取る」選択が合っている方もいます。
判断の前に、一度しっかり計算してみることが大切ですね。
「自分に合った受け取り方」を。
お金の手続きは、多くの場合「一度決めたら変えられない」ものです。
退職金の受け取りも、iDeCoの給付請求も、申請後に「やっぱり変えたい」とはなりません。
だからこそ、退職の1〜2年前には、受け取り方の計画を確認しておくことをおすすめします。
「税金を抑えたいのか、今の暮らしを充実させたいのか、将来の安心を積み上げたいのか」正解はひとつではありませんよね。
次回は、「お金の預け先に、生命保険という選択肢」についてお話しします。保険というと「掛け捨て」や「保障」のイメージが強いかもしれませんが、50代からの資産の置き場所として、保険ならではの使い方がありますよ!どうぞお楽しみにお待ちください^^
ご相談やご質問は、どうぞお気軽にどうぞ^^

