【ブログ】もう遅い?いいえ「整えどき」50代のお金の全体像

【ブログ】もう遅い?いいえ「整えどき」50代のお金の全体像

みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの田島です。

雨の日が続いて、湿気がすごいですね。除湿機を全開にして暮らしていたら、今度は逆に喉を痛めてしまいました。みなさんも、どうか気をつけてくださいね!

さて、今日からのブログでは、50代以降の資産形成についてお話ししていこうと思います。

このテーマは一回では語りきれないので、何回かに分けてお届けしたいと思います。

私と同じ40代の方にも、「50代になったら、こんなふうに考えるといいのね」とイメージしていただけたらうれしいです。

少し話は変わりますが、みなさんは将来の健康のために、いま意識していることはありますか?

私は、60代70代になったときに、後悔しない体づくりができてたら、いいなぁと思って、柔軟性を取り戻そうとピラティスに通ったり、毎日のストレッチをがんばっているところです。

残念なことに、何もしないと、年々、体は硬くなっていきますね。

そして、体だけでなく、考え方が硬くなってしまうことも。。。いくつになっても、いろんな意味で柔軟でいたいですね^^

もしも、お金の備えも「もう遅い」と決めつけて動けない場合は、心が少し硬くなっている状態かもしれませんので、その肩の力をふっと抜くところから始めてみてほしいなと思います。

資産形成?いまさら始めても遅いんじゃないの?

50代に差しかかると、こんな声をよく耳にします。たしかに、20代や30代のように何十年も時間を味方につけることはできません。けれど、だからといって何もしないのは、いちばんもったいない選択なのです。

50代の方は、20代30代にはない強みがあると思います!

長く働いてきたぶん、収入のピークを迎えていたり、お子さんの教育費が一段落して家計に少し余裕が出てきたり。

人によっては、退職金というまとまったお金が手元に入る時期が近い方もいると思います。

そして近年は、この世代を後押しする制度の見直しも進んでいます。(iDeCoの加入年齢が70歳までになったり、老齢年金を受け取りながら働いても年金が減りにくい制度になったり。。)

むしろ50代は、これまでの蓄えと、これから動かせるお金を「どう整えていくか」を考える、絶好のタイミングとも言えるのではないでしょうか。

このブログでは、50代から始めるお金の整え方を、シリーズにして数回にわたって書いていきたいと思います^^

第1回は、まず全体像からです。

50代には3つの「らしさ」があります

50代のお金の考え方は、若い頃とは少し違って大きく3つの特徴があります。

1つめは、運用できる時間が短いこと

これは弱みのように聞こえますが、見方を変えれば「無理な冒険をしなくていい」ということでもあります。大きく増やすことより、減らさないことを大切にする。50代の運用は、ここが出発点です。

2つめは、「まとまったお金」と向き合う時期が近いこと

退職金がある方は、その受け取り方ひとつで手取りが数十万円単位で変わることがあります(詳しくは次回)。

一方で、退職金がない方も少なくありません。

実際、退職金制度のない会社は全体の約4分の1にのぼり(注1)、自営業やフリーランスの方には、そもそも退職金という仕組みがありません。

でも、心配しすぎないでください。退職金がないということは、裏を返せば「自分で備える仕組み」を選べるということ。

たとえば、掛金が全額所得控除になるiDeCoや、フリーランス・自営業の方のための小規模企業共済など、退職金の代わりになる制度がきちんと用意されています。

大切なのは、「うちには退職金がないから」とあきらめるのではなく、自分に合った受け皿を早めに用意しておくことです^^

50代は、それを整える最後のまとまった時間でもあります。

3つめは、親の介護や相続が、自分のことと同時にやってくること

お金の計画を、自分の老後だけで考えられないのが50代の現実です。だからこそ、早めに全体を見渡しておく意味があります。

genspark作成イメージ図


制度は、いま追い風になりつつあります

「もう遅い」と感じている方にこそ知ってほしいのが、近年の制度改正です。

たとえば、老後資金づくりの代表格であるiDeCo(個人型確定拠出年金)。これまで掛金を積み立てられるのは原則65歳まででしたが、これが70歳までに広がる方向で改正が進んでいます(注2)。

運用期間が短いからとあきらめていた方も、積立期間を5年、10年と延ばせる可能性が出てきました。掛金の上限額も引き上げられる予定です。

時間が短いことを理由に始めないのではなく、「延びた時間をどう使うか」を考える。制度のほうが、私たちに歩み寄ってきてくれていると考えると、見方も違いますね^^

「増やす」より「整える」へ

では、具体的にどう動けばいいのでしょうか。50代の資産形成は、ひとことで言えば「増やす」から「整える」への切り替えです。

若い頃のように株式中心でぐんぐん攻めるのではなく、値動きの穏やかな資産も組み合わせて、全体のバランスを取っていく。定年が近づくにつれて、少しずつ「守り」の比重を増やしていく。これが基本の姿勢です。

そしてもうひとつ、50代だからこそ意識したいのが「出口」です。

お金は、貯めることと同じくらい、「いつ・どう使うか」が大切。

新NISAは非課税で持ち続けられる期間に期限がなくなり、運用を続けながら少しずつ取り崩していける設計になりました。

年金を受け取り始める時期、働く期間、そして手元の資産を取り崩すタイミング。これらをひとつのつながりとして考えることが、50代の安心につながります。

ご相談にこられた人には、この取り崩し運用についてお話しさせていただくケースも多いです。
受け取りシミュレーションもご一緒に計画できますので、自分では難しい、一緒に考えてほしいという方は、家計相談から予約してくださいね^^


このブログのシリーズで、ご一緒に

50代からのお金は、「遅すぎる」のではなく、「整えどき」。

手元の蓄え、これから準備できるお金、そして公的年金。この3つを上手につなぎ合わせれば、これからの暮らしはぐっと見通しが良くなりますよ^^

このシリーズは、全4回でお届けします。

  • 第1回(今回) もう遅い?いいえ「整えどき」50代のお金の全体像
  • 第2回 退職金とiDeCoの受け取り方 2026年に変わった大切なルール
  • 第3回 お金の預け先に、生命保険という選択肢
  • 第4回 もし自分が介護を受ける側になったら 想像から始める備え

回を追うごとに、「増やす」から「守る」へ、そして「自分のこと」から「家族のこと」へと、お話を少しずつ深めていきます。

どの回からお読みいただいても大丈夫ですが、続けて読んでいただくと、50代からのお金の整え方が一枚の地図のようにわかりやいかな?と思います^^

次回は、いちばんご相談の多い「退職金とiDeCoの受け取り方」について。

実は2026年から大切なルールが変わりました。知らないと損をしかねない、けれど知っていれば備えられる。そんなお話をお届けします。

ひとりで抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください^^

<エビデンス・注釈>

  • 注1:退職金制度のない企業の割合は、厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」による(退職給付制度がある企業は74.9%、ない企業は24.8%)。なお、退職金制度の有無や内容は企業規模・業種によって差があります。小規模企業共済は、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営する、小規模企業の経営者・役員・個人事業主向けの退職金準備制度です。
  • 注2:iDeCoの加入可能年齢の上限引き上げ(原則65歳未満→70歳未満)および拠出限度額の引き上げは、2025年の年金制度改正法等で決定されたもの。施行時期は2026年12月1日以降、関連する改正は順次施行予定とされており、適用時期・要件には幅があるため、加入を検討する際は厚生労働省および運営管理機関の最新資料で必ずご確認ください。
  • 本コラムで触れた「退職金とiDeCoの受け取り方をめぐる2026年改正(いわゆる5年ルール→10年ルール)」については、次回詳しく解説します。
  • 新しいNISA制度の非課税保有期間の無期限化等は、2024年からの新NISA制度に基づくもの。
  • 本コラムは一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の投資判断・税務判断を保証するものではありません。実際のご判断にあたっては、ご自身の状況に応じてご判断ください。

出典:厚生労働省「年金制度改正法」関連資料、厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」、各金融機関・専門家による制度解説(楽天証券、三井住友銀行、マネイロ、セゾン投信ほか)をもとに作成。